麻生区は王禅寺の閑静な住宅街に、その店はあります。地元で丸11年愛されてきた蕎麦の名店「蕎麦会席一(いち)」。今回の食べある記は森ノオト初のお蕎麦屋さん? ……でもありますが、実は女子的には同じ場所で違う曜日に営業しているマクロビオティック・レストラン「CAFE KIRAKIRA」に要注目! 自然食のイメージを覆す、オシャレで華やかなお料理やスイーツの数々。つくっている女性たちもキラキラ輝いていて、あやかりたくなっちゃう!

食はキラキラ輝くアートで、ファッション! 王禅寺・CAFE KIRAKIRA &蕎麦会席一

2011.12.23

壁にかかる絵は画家でもある知香さんのお母様が描いたもの。書やディスプレイも担当されているそう


「うわあ、キラキラだあ!」

思わずそう口から出てしまうほどに、きらびやかな店内。基本は落ち着いた和のお家。そこに色鮮やかな花や絵が飾られ、華やかな空気感が漂っています。確かに和の文化には、侘び寂びと華が同化することで、一つの世界観が生まれます。


そんな「CAFE KIRAKIRA」を営むのは、マクロビオティック料理家の稲葉知香(TOMOKA)さん。とても華やかな顔立ちの美人さんで、明るくテキパキとした接客が気持ちよい、まさに「気だてのよい」姉御肌。マクロビオティックのように、クリームや卵、お肉を使わない質素な料理の世界とは、なんだか少しギャップがあるような……?


「私、マクロビオティックに出会う以前はアパレル業界で働いていて、とても華やかな世界にいたんです。カラーセラピーやオーラソーマを習っているうちに、食べ物と色の関係に興味を持つようになって……」


それまで大好きだった卵、お肉、チョコレートやコーヒー、お酒をあまり摂取しなくなり、「いつの間にか体調がよくなりカラダがどんどん軽くなっていった」と、知香さん。アパレルの世界で仕事をやり尽くし、変化のタイミングでマクロビオティックとの出会い……そこから、料理家としての人生を歩み始めました


稲葉知香さん(左)とスタッフの藤樫怜子さん。二人ともお肌が透き通るように白くてきれい!


とはいえ、やはり玄米や野菜中心のお料理は、どこか素朴で質素で、華やかな雰囲気が大好きな知香さんにはどこか物足りなさや窮屈さがあったそう。「私らしいマクロビオティックって何だろう」と追い求めていた時期もありました。

そんな時、ファッションやジュエリーブランド、食などの合同展示会「Kira Kira Tokyo」でマクロビオティックの料理を出すことになった知香さん。華やかで煌びやかな世界で、知佳さんらしいマクロビオティックを表現できたことで、「これが私のマクロビオティックだ!」と自信がつきました。アーティストでもあるお母様から引き継いだ感性と、アパレルの世界で培ってきた表現力で、TOMOKA流のマクロビオティックの世界が花開いたのです。


見た目にはゴージャスでボリューミー、でも食べたらとてもカラダが軽くなり、健康になれる料理。「食って楽しみでしょう? せっかくなら、見た目も雰囲気も時間も楽しんでいただきたい」


ごはんランチは、ごはんとスープ、日替わりデリ3種盛り合わせで1260円。他にも旬の野菜カレー(ミニスープ、サラダ、ドリンク付き。1050円)や蕎麦粉のガレット(ミニスープ、ドリンク付き。945円)などがある


この日いただいたお料理は、玄米ごはんにお味噌汁、それに、大浦ごぼうのステーキオーロラソースがけ、ゴマ豆腐に出汁ジュレとつるむらさきの実添え、枝豆といちじくと島人参のマリネ、野菜の天ぷらの中から3品。ほかにも旬の野菜カレーなどの定番メニューもあります。色々選べるデリは、お友達同士で違うものを頼んでシェアしてもいいですね。

ともかく、とてもキレイで上品で、でも食べてみると薄味で調和がとれたお味で、カラダが整っていく感じがします。


デザートはお持ち帰りできるものも。ガトーショコラやかぼちゃのチーズケーキ、あこ酵母のスコーンなど

 

「CAFE KIRAKIRA」で使っている野菜や食材は、たまプラーザのオーガニックカフェ・ソワ[礎・波]で仕入れることがほとんどで、なかでも茨城県のきま畑の野菜が知佳さんの大のお気に入り。「私の料理の味付けはシンプルです。だから野菜は力のあるものでなくちゃ!」。時には地元で採れた路地ものや、お父様が育てた野菜を使うこともあるそうです。


三色せいろ蕎麦(1470円)。九一江戸切りせいろそばと、御前四季切りそば、田舎そばの3種盛りで、生わさびをすりおろしていただく


「CAFE KIRAKIRA」は毎週水曜日・木曜日の営業で、同じ場所で金曜日から火曜日まで営業しているお店があります。それが、知香さんのお父様・稲葉武生さんがこの地で11年営んできた「蕎麦会席一」。地元の蕎麦通の間で評判の手打ち蕎麦屋さんです。丹沢と茨城の契約農家から直送の蕎麦を石臼で挽き手打ちした蕎麦は、香り高くのど越しつるりと、あっという間におなかのなかに納まってしまいます。通をもうならせるそのお味は、美食家で全国の美味しい蕎麦を食べ歩いてきたお父様だからこそ出せる味。


実は知香さんのお父様も、長いことアパレル業界でモーレツに働いてきて、55歳でカラダを壊したのを機に脱サラして蕎麦会席一を開店するのに至ったそうです。「一」の名は、2001年に向けての再出発と、地元一の蕎麦屋になろうというお父様の志そのもの。でも、その座には、すでにきっと到達していらっしゃるのでは……と思います。


稲葉武生さん・知香さん親子。よく見るとそっくり! 「一」では手打ちの年越し蕎麦の販売もしている。要お問い合わせ

 

「親子って、しょうがないよね」

そう言って愛娘を見つめる武夫さん。

時に「一」のホールに立ちクルクルと接客して回り、週に2回は厨房に立ち自らのマクロビオティック料理を表現し、そして時に料理家として生徒さんにマクロビオティック料理を伝える知香さんの輝きが、家族を、そして地域に幸せを広げているような気がしてなりません。



* キタハラ’s eye*


知香さんに初めて出会ったのは、オーガニックカフェ・ソワ[礎・波]の岩崎さんと一緒にKIRAKIRAのオープンデーにうかがった時のこと。美しいお顔や振る舞いはもちろんのこと、内側からも光輝くような充実したオーラが漂っていて、ほぅ、とため息をつきました。森ノオトで取材する方は、どちらかというと素朴でカジュアルな印象な方が多いのですが、知香さんのように華やかで美しい方がナチュラルでオーガニックな暮らしや食生活を提案されていると、また世界の裾野が広がるような気がして、頼もしく感じました。

その後、オーガニックマルシェや、一にもうかがい、江戸の小町娘のようにチャキチャキと接客して回る知佳さんを見て、気さくさやフランクさを感じて、今後ますます仲良しになれそうな予感満載。

KIRAKIRAは平日のお昼の営業ですが、マクロビオティックなんて……と感じる男の人にこそ、ぜひ食べに行ってほしいなーと思いました。


CAFE KIRAKIRA &蕎麦会席「一」

住所:川崎市麻生区王禅寺西2-31-5

TEL:044-955-2466

OPEN:

KIRAKIRA 11:00〜16:00(毎週水・木営業)

蕎麦会席一 11:30〜14:00(LO)、17:30〜22:00(LO)(毎週月火、金〜日営業)※平日夜は予約制

アクセス:東急田園都市線「たまプラーザ」駅よりバス[新百合ケ丘駅]行きに乗り「王禅寺公園北」下車、または小田急線「新百合が丘」駅より聖マリアンナ医科大学、田園調布学園大学前行き、「王禅寺公園」下車 →Google Mapで見る

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ecolocoライター・キタハラprofile

キタハラマドカ
山形出身。地元タウン紙記者時代にバダイと縁ができ、以来この街を「新しいふるさと」と定める。フリーライターとして食、住、子育て、地球環境の記事を各種媒体で執筆。自宅で生まれたecoloco娘の食を記録したブログ「たまごはん」更新中。
http://tecology.exblog.jp/

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