

平日はエンジニア、土日は珈琲家のご主人・芳教さん。いつもは明るく元気なお母さん、素顔はイラストレーターの睦子さん。4歳になるお嬢さんは外で遊ぶのが大好きな自然児。町田市南部の里山近くに暮らす長谷(ながたに)ファミリーは、家族の趣味と実益、夢がそのまま形になったような家にお住まいです。大好きな本に囲まれ、珈琲の芳ばしい香りに包まれた、自然素材の木の家。個人の住まいだけれどもコミュニティカフェのような長谷邸に遊びに行ってきました。
(写真・文/キタハラマドカ)
重い無垢材の玄関ドアをスライドすると、そこにあるのは洗いだしの玉砂利が敷かれた清潔な土間。ピカピカに磨きこまれた珈琲の焙煎機と、ていねいに手入れされた自転車、そして造りつけの本棚には珈琲やカフェに関する書籍が整然と並んでいます。

コーノ式珈琲を淹れる芳教さん。焙煎の濃さ、豆の量、温度などを絶妙に調整
この家の主・長谷芳教さんは、普段はエンジニアとして働き、土日は自宅に人を招いたりイベントに出向いたりして珈琲を淹れる珈琲家(あえてそう言わせていただきます)で、「みなづき珈琲」の屋号で活躍しています。2002年にコーノ式珈琲塾珈琲焙煎者養成講座に通い、2004年にインストラクターの資格を取得。珈琲豆の焙煎から豆の挽き方、お湯の淹れ方までを熟知した達人です。
奥様の睦子さんと2008年1月に生まれたお嬢さんとの3人家族で、この家で2回目の冬を過ごしています。
家にあがってまず驚くのは、本の量。玄関土間の本棚から始まり、ダイニングにはスローなライフスタイルを提案する雑誌、キッチンには料理本、リビングには小説など、階段には漫画本、2階のフリースペースには分厚い辞書や、寝室にも……家全体がまるで図書館みたいです。
「家のどこにいても、本がとれる家」というのが二人の理想で、本を読むのはもちろん、背表紙を眺めているのも幸せなのだそう。本好きなら誰もが共感できる感覚ですよね。

光と緑が差し込むリビング。本の量は圧巻!
もう一つ、家のあちこちに飾られている、素朴で味のある、そしてとっても明るい絵。2階の天窓付近には、壁に直接絵が描かれています。
睦子さんはイラストレーターで、デザインの仕事もする根っからのクリエイター。明るくおおらかでのびのびした感性の持ち主で、雑誌や広告の挿絵の世界で活躍しています。いまは仕事よりもお母さん業にどっぷりで、幼稚園の広報誌のデザインから執筆、イラストや制作まで、何でもこなします。
「自然光が入るアトリエがほしい!」という睦子さんの夢は、2階のいちばん明るい部屋に。窓がたっぷりとられ、開け放つと町田の美しい里山の風景が一面に広がります。
本、珈琲、絵。それぞれ大切にするものを、思う存分満喫できる空間を手に入れた2人です。

「私の書斎は土間です」と笑う芳教さん。本格的な焙煎機を手入れする
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