

ほとんどの人にとって、家を建てることは「一生のうちでいちばん大きな買い物」だと思います。家族が幸せに、快適に暮らすために。子どもがすくすく育つように。自分の趣味やライフスタイルをより充実させるために。誰もが、新しい家での新しい暮らしに、夢と希望を描いているに違いありません。
もし、その家が原因となり家族の健康を損ねるようなことがあるとしたら、これほど悲しいことはありません。
「シックハウス」という言葉を、誰もが一度や二度は聞いたことがあるのではないでしょうか。住宅由来の健康被害を総称する言葉で、「病んだ家」あるいは「家による病」を表します。家は人間と違い、風邪を引いたからといって養生したり、医者に行って薬を処方されれば治るわけではありません。家の材料、中身、外側の服(内装材)など、どこかに、あるいはすべてに汚染物質が潜んでいて、それが住む人の健康を害します。治療法は、残念ながらその家を手放すしかない、と言えます。一度かかるとそう簡単には治らない病気が「シックハウス症候群」です。
シックハウスの原因は様々ですが、住宅をつくる建材に含まれる有害化学物質や、シロアリやダニ、カビなどの防虫剤、防腐剤などによる健康被害が多く報告されています。今日本で建てられている家のほとんどは、程度こそ違えども新建材を用い、新建材には接着剤などの化学物質が使われています。現代では誰もがシックハウスになるかもしれないというリスクを抱えているのです。
では、シックハウスにならない家とはどのような家なのでしょうか。建材を使わない家? 化学物質のない家でしょうか?
次回は住宅の化学物質についてもう少し詳しくお話しします。




